前回は中華デジタルアンプNobsound NS-01G Proについて音のファーストインプレッションや本当に100W出るの?といった所をお話ししました。結論としては真っ当なデジタルアンプで音は低音が軽くて量感があるのと音にスピード感があってコスパがめちゃめちゃ高いなぁというインプレッションでした。良く3,999円でこれだけのものを作れると思いました。

Nobsound NS-01G Pro徹底レビュー総集編です。まとめ読みできます。⇒https://audiocolumn.com/manga/1830/

写真は分解して基板を取り出したところです。スピーカー出力端子付近に黒色の部品がありますがこれがコイルでデジタルの信号をフィルターにかけてアナログの信号に変換します。そのため真っ当なデジタルアンプだとわかりました。

きっとどのご家庭でもそれなりにガンガン鳴らせるのではないでしょうか。ネタとしてオーディオ好きな方へのプレゼントなんかも面白いかな。後、それから出力パワーについては100Wはちょっと盛りすぎでそこまで出ないのでは?という疑問点が残りました。今回はNobsound NS-01G Proのレビューpart2で、そこまで出力パワーでないなら何ワットくらい出るのか?という謎について、とその他の謎についてレビューしたいと思います。このアイテム面白いです。

購入早々分解してしまい、音が出なくなっていましたが組み立てて音が出るようにしました。しかしフロントパネルが無くなってしまいました。

うぃーん。ピカーン。(何かが起動する音。インジケーターが点灯)

『NS-01G Pro君』ああ、死ぬかと思った。何で分解するんだよー。ぶーぶー。

オーディオ擬人化 NS-01G Pro君です。

『manotch』ごめんごめん。つい興味が中身はどうなっているんだろう?に行ってしまって。

『manotch』擬人化する前に分解してしまったし、設定が難しくなったなぁ。と思ったけどやっぱり音のレビューは必要だし。元に戻して見たんだよ。
『ie200さん』ロボティクス研究所から脱走した後、秘密機関に捕まって解体されてしまったとかどうですか?

sennheiser ie200さん インナーイヤホン擬人化です。

『manotch』ロボットでなくデジタルアンプでしょ。
『NS-01G君』所でなんで腕がロケットパンチなの?
『manotch』分解したらパーツが元通りに付けられなくなったのをロケットパンチで表現してみました。
『NS-01G君』ぶーぶー。
『NS-01G君』頭にあるツマミと妙なくねくねの棒は?
『manotch』頭のつまみはボリュームですよ。くねくねの棒はブルートゥースのアンテナがそういうデザインだったので。
『NS-01G君』ぶーぶー(普通に描いてー)
『ie200さん』何で少年の絵なんでしょうか?
『manotc』ちょっと低音に勢いがあってやんちゃなイメージだったので。

オシロを接続してどれくらい出力が取れそうか確認しています。1KHz 無負荷で24Vppくらいです。
デジタルアンプは無負荷だとどのような出力カーブになるかイマイチ分かりませんが8Ω負荷など持っていないのでとりあえず振幅だけ見ています。

■本当に100ワットでるのか?

それでオシロで確認した感じですが中華デジタルアンプNobsound NS-01G Proって本当に50W+50W出るのか?という点ですが付属の12V電源では出せそうにないことが分かりました。出力が24VppくらいでしたのでBTL方式であれば7W+7W(8Ω負荷)くらいのようです。

このデジタルアンプは効率が良いのか電源電圧近くまでフルスイングできるようです。 チップセットは不明ですが付属している12V電源をやめて24V電源を購入して変更すれば35W(8Ω)くらい出そうです。そうすると負荷は8Ωではダメで50W出すには6Ωか4Ωが前提になりそうです。

それで恐らくカタログは間違ったことは言っていないことが分かりました。ただ、50W出るとカタログに書いてあると単純に50W出ると皆思うじゃないですか。その辺はちょっと誤解を生みそうと思いました。

フォロワーさんからきれいな正弦波というご指摘があったのですが、実際は波形がクリップするところまで出力を上げていますので上と下で少し平らになっています。そしてそのあたりで波形が少し歪んでいるんですがこれはデジタルアンプ特有の歪かもしれません。

■実際の所は何ワットでそうか?

正確に書くなら、付属の電源では50W+50Wは出ませんが別売の24V電源を使用してスピーカーの負荷インピーダンスが4Ωか6Ωであれば100Wでます。という所でしょうか。まぁ、ここが難しい所であまり正確に書いてしまうと他のデジタルアンプの事もありますし売れなくなってしまいますしね。皆、カタログの出力を見て購入するじゃないですか。でもまあこれだけのコスパのデジタルアンプですから結構ガンガン鳴らせるのでいいのではないでしょうか。ちなみに他のデジタルアンプもネットを見ると同じように100Wとか200Wとか書いてあるのですが恐らく事情は同じですね。ただ、メーカーによってはきちんと電源が何Vのときで何Ωのスピーカーに接続すると何ワット出る。と書いてある場合もありました。

そういえば気になっていたのですが音量を調整するボリュームがありますが信号がアナログボリュームの時の場合2回路あるのですが見たところ1回路分のみです。

■こんなところにお金をかけている!電子式ボリュームだった。

ボリュームはてっきりアナログボリュームだと思っていましたが、どうやら信号系統が1回路しかないので電子式のボリュームですね。電子式ボリュームの良いところは左右の音量差が出ないことでアナログボリュームだとボリュームをゼロから上げていくと先に右側から大きくなったりとか小音量の時に気になることがありました。

ボリュームの信号線の所を拡大しています。シールドケーブルを手付けしていますが電子式ボリュームでもシールドが必要なのかな。その信号線の先は右上のチップセットにパターンでつながっています。このチップセット情報は型番から分からなかったので機能は不明です。デジタルアンプのコントローラーかもしれませんね。

ボリュームのつまみは外側はアルミで持つとひんやりします。それで音量を上げたときの感触は結構良いです。ボリュームが結構感触イイものを使っているんですね。Nobsoundさんは人が手で触るようなボリュームやスピーカー端子にお金をかけているようです。参考になるなぁ。やっぱり売れるには必要な所にこだわりがあった方がいいんでしょうね。

Nobsound NS-01G Pro徹底レビュー総集編です。まとめ読みできます。⇒https://audiocolumn.com/manga/1830/

今日はNobsound NS-01G Proのレビューでした。最後までお読みいただきありがとうございました!

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。