K9AKM分解レビューも一旦最終回。K7との比較を行ってクローズとしたいと思います。何でかというと本来のレビューがありますもんね。分解レビューはどちらかというとエンジニア視点で興味本位といった感があります。

【後日談】その後、FiiO K9AKMの分解レビュー総集編を記事にしました。興味がある方は下記リンクからどうぞ。▼

■K7とK9AKMの製品構造比較

FiiO K7分解レポート2.

例の基板に取り付けられているプラスチック成型品についてK7とK9AKMを比較してみました。K9AKMが透明でK7は黒の不透明でした。 K7は中身を見せる機会はないと考えていたのでしょうか。部品が見えないので個人的には残念。

K7のプラスチック成型の写真です。中身はプラスチック成型品を外せば見れそうですが余り分解すると元に戻らなくなりそうなのでやめておきました。裏側から見れば大体のイメージは分かりますね。

K7の方はプラスチック筐体を開口させて黒色のヒートシンクが飛び出していますね。K9AKMはちょっと熱的に苦しそうだったので個人的にはこちらのほうが合理的な設計だと思いました。

■FiiO K7とK9AKMの音質差の理由

FiiO K7分解レポート3.

K7とK9AKMの基板サイズ感を比較しました。 K7ですがサイズ的にはK9AKMの半分ほどになりそうです。 K7はACアダプター方式ですが外部電源にして電源回路を簡略化したため小型化できたと言えそうです。

K7はスイッチング電源によるACアダプター方式ですがK9AKMはリニア電源による内部電源方式ですのでこのへんが音質の差になっていると推定できます。 もちろんDACなどチップセットの違いもあるでしょうね。

■脱線。モンハンで音質確認

さて、事あるごとにK9AKMで音楽を楽しんできたわけですが、そういえばゲームはどうだったかなという事でモンハンです。オーディオばかりやっていたので全然進んでないわけですが、ログインしたら緊急クエストになったのでとりあえずやってみます。

プレイしている内に音質のチェック忘れましたー。

今回のモンハンですが、オープンワールドになってアイテム取れすぎじゃないでしょうか。どうなんでしょうね。アイテム集めは面白いですが集めている内に1プレイ終わりそうです。

初見ですが、何とか緊急クエストクリア。時間ギリギリでどうなるかと思いましたがやはり初期装備が強い。これが無いとクリアできないでしょうね。2週目は初期装備なししばりでプレイするのも面白そうです。

■FiiO K9AKMは何層基板か?

さて、脱線から戻りましょう。

FiiO K9AKM分解レビュー12.

基板は何層か推定したいと思います。 USBデコードチップがXMOS製の「XUF208」という事でしたので仕様書を見たところ推奨コア1mm,プリプレグ0.1mmの4層基板でしたのでチップが実装されているモジュール基板は4層で設計していると思いました。

マザーボードの基板厚は約1.6mmでこちらは両面か4層基板かなと思いました。層数は多い方が設計しやすいですがコストも上がるので兼ね合いでしょうね。 携帯のようなビルドアップ基板はさすがに使われていないようでした。 viaは貫通スルーホールですね。

■FiiO K9AKMの電気検査方法について

FiiO K9AKM 分解レポート13.

基板裏面の金色の丸い電極はスプリングピンコンタクトすることで信号や電圧に問題ないかテストするためのものだと推測します。 相当な数だと思いましたのでテストは自動化されているかもしれませんね。 電圧を測定したりするにも使えそうです。

しかし、電極のサイズを考えると人間がテスターで当たっていくには小さすぎるような気もしました。 うわ、ショートした。とかなりそうです。 これは怖い。(苦笑)

■何の部品?か判明

FiiO K9AKM分解レポート14.

何だろうと思っていた基板の端にあるハンダ付けされた金属部品ですが、基板のグランドを筐体のグランドに落とす部品のようです。 基板を筐体にスライドさせるための機構と筐体グランドを兼用した面白いアイデアだと思いました。

さらに拡大するとこんな感じでした。端面の部分ですがばね性のある金属で少し曲がったところが金属筐体と接触することで基板のグランドと筐体のグランドを接続するようです。筐体は黒塗装が施されていますが金属部品が接触する部分のみ黒塗装が無くなっています。芸が細かいですね。

この機構ですがK7の方にも実装されていましたのでFiiO製品ではスタンダードな方法なのかもしれません。 個人的には接触が安定してとれるのかなぁと思いますがどうなんでしょうね。それともダミーで接触しなくても良いとか・・。 平置きなら重みで接触するので良さそうです。

■FiiO K9AKM分解レポート総括

確かにFiiOの製品としての商品性は高いと思いましたが、やっぱり旭化成のDACチップセットやTHX社の アンプ技術といった技術の進歩を抜きにしてはいけないかなぁという感じがしました。つまり、FiiOだけが製品の出来を左右しているのではないという点です。しかし、魅力ある製品を高い総合レベルでリリースする点でFiiOは一歩抜けている感を感じました。

買って期待外れだったーとかは少ないんじゃないでしょうか。そういった意味では満足度の高い製品ではないかと思います。もちろん、他社含め更に上位機種とかありますが、上を見ればキリがないので。※ただ、今回は上位機種も試聴した上で購入しています。まぁ、好みというのもありますね。

今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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★K9AKMにはK9無印もありますが売れ行きを見てAKMに移行するか決めるのでしょうか。

★K7はK11もありますのでどちらを買うか悩ましい所です。

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By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。 開発経験DC~110GHz。