趣味のオーディオで何がとっつきやすいかというと自作スピーカーではないでしょうか。2本線をつなげば音が出る。不思議ですよね!しかも、いろいろ試すと音が変わる。これは面白すぎる!という事で自作スピーカーの研究編です。まぁ、普通やらないような実験とかチャレンジしてみようと思います。

これから自作スピーカーを作ってみようという方の何かの参考になれば幸いです。いやー、恥ずかしくて公開できないような内容が多々ありますね。(汗)

■自作スピーカーの面白さ

何と言っても自由に作れるところでしょうか。そして世界に一つしかないスピーカーを作ることも可能です。手軽なのは身の回りにある物を使ってスピーカーの箱にするという方法です。ネットで調べると色々なスピーカーが発見できますね。段ボールを箱にしてスピーカーを自作する方は結構多いようです。手軽に加工できますし、音もそこそこに鳴ります。段ボールならどこのご家庭にも有るのではないでしょうか。

■発端。大改造!!劇的ビフォーアフターの再放送

さて、今回の研究の発端は大改造!!劇的ビフォーアフターの再放送?なのですが放送を見ている内にそういえばアレがあったっけ?という事で手持ちの古い自作スピーカーを引っ張り出して修理してみたいと思いました。ボロいですが学生の時作った思い出のある一品です。どんな風に修理しようか妄想しているときが楽しいです。研究の合間に何とか修理してみましょう。ちょうどデスクトップPCを久々に組んだので机の上に置いて音を気軽に聴くのに良さそうです。

流石にスピーカーのコーン紙を貼り変えるのは大変そうですし、失敗しそうなので新しいユニットに交換しようと思います。今付いているスピーカーはFOSTEX FE83Eというユニットですが現在、最新ユニットはFE83NV2というようです。これを2本購入して鳴らしてみようと思います。

■開墾!FE83NV2。

FOSTEXさんと言えば自作スピーカー用のユニットをリリースしているメーカーですがFE83シリーズはその中でも8センチフルレンジスピーカーということで1本あれば低い周波数から高い周波数まで再生することができます。まぁ、低音出すのは難しいですが・・・。最もシンプルな構成でスピーカーが作成できるので初めての方にもうってつけにおもいます。ユニットが届いたので早速開墾です。わくわく。

箱はこんな感じです。以前より少し大きくなったような気が。

梱包です。簡素ですがユニットの周りに穴の開いたバッフル板のような段ボールがあって固定されていてクッション代わりになっています。後、透明なカバーが付いていてユニットの上にかぶせてあります。これは中々便利。センターキャップが何かの拍子にぶつかって凹んだら嫌ですもんね。(経験者)

ユニット外観はこんな感じです。キレイな作りですね。以前のFE83Eのようにコーン紙に何も加工がないユニットに対し、ちょっとキラッとするコーティングがされているようです。あとはセンターキャップ周りから引き出されていた線が無くなっていて直接ボイスコイルの方に行っているようです。これはルックスもいいですが音にも良さそうです。この辺がどう音に影響しているのか興味深いですね。

裏側から見たところです。相変わらず巨大なマグネットです。軽いコーン紙を強力なマグネットでドライブするのでレスポンスの良い音が出てくるのでしょう。アレ?端子がしっかりしたサイズに大きくなっていて金メッキっぽいです。以前のユニットは金メッキでなかったですから。今回のユニットは1本4,950円という事で以前より高くなっていますがこの辺の加工に力を入れているからかなぁ。音出しの期待感が高まります。良い音で鳴ってくれるといいなー。

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■FE83NV2をAIイラストで擬人化する。もはや恒例?!

今回はラフ画のスケッチからAIイラスト化するのではなく。FE83NV2のイメージに合った呪文を考えてAIイラスト化してみることにしました。呪文・・・呪文・・・、いでよ!FE83NV2さん!

『FE83NV2さん』こんにちは!それでは自作スピーカー編をナビゲートさせて頂きますね。
『manotch』よろしくねー。
『訪問者』どの辺がFE83NV2なのかわかりません!
『manotch』はははは。髪の毛の色がコーン紙の色に近いのですよ。それから白と黒基調のスピーカーユニットなので全体的に白と黒のトーンで作成してみました。(汗)

■早速、スピーカーケーブルを接続して素の状態で聴いてみる!

早速聞いてみたいので結線してみました。リファレンス機はDAC FiiO K7、オーディオアンプはharmankardonのCA215です。12V電源なので出力は10W程度でしょう。シンプルな結線です。

DACのFiiO K7はエントリークラスのDACなのですが、電源周りを強化することでSN感が良くなっています。こちらの電源強化編は参考になるかもしれませんので興味のある方はご覧くださいね。

スピーカーは何台か作成してきましたが、私はスピーカーを作成する前に箱にも何も入れていない素の状態で暫く聴いてみることにしています。低音が出ないですがこれはこれで良いところが有ると思います。箱鳴りといってスピーカーはある程度箱が鳴って音作りするのですが箱が鳴る分、箱の音が組み合わさって元のスピーカーの音が分かりにくくなります。その為、箱というのは一長一短です。箱を上手に鳴らすことができる方はその辺のコントロールがうまいんでしょうね。

FE83NV2ですがFE83Eと比べると癖が少なく自然な音に聞こえます。張りのある明るいトーンは減ってやや落ち着いた感じです。私はこちらの方が好みだと思いました。FE83Eはご覧の通りセンターキャップが凹んでしまっているので音への影響があるかもしれません。エージングもしていないですがこれはどういう事なんでしょう。しかし、低音が出ないので試しにバッフル板を付けて音の変化を確認してみたいと思います。バッフル板というのはスピーカーを取り付けている正面の板のことですがこれを付けるとスピーカーの前後で低音が打ち消しあって低音が出なくなる現象が減るので低音が出てくるようになります。

■FE83NV2の箱に同梱されていた段ボールをバッフルにして聴いてみる

『FE83NV2さん』バッフル板は大きいほど良いのでしょうか。
『manotch』そうだなー、大きいほど低音が出るけど大きいと置き場所に困るんだよなぁ。知り合いの平面バッフルが好きな方はサブロク板のような大きい板に取り付けていて聴かせてもらったけど音場が広くて平面バッフルでしか味わえない音の良さがあったな。スピーカーも20cmとか大きくてそれくらいあると低音も出るし。文献によると低い周波数の再生限界は計算式があってバッフルの長さをL、再生下限周波数をFLとすると

L≧4250/FL (cm)

という事だそうなので100HZまで再生しようとしたら長さが42.5センチ(片側。両側だと倍の85センチ)のバッフル板を付ける必要がありそうだ。しかし、そんな大きなバッフル板手元にないし。おや?FE83NV2の箱に入っていた段ボールは円形のくりぬきがあって小さなバッフル板みたいだ。これを使って音がどうなるか実験してみよう。

段ボールバッフルを付けてみました。これでも音に厚みがある感じになりますね。

■iphoneでFE83NV2の平面バッフル式スピーカーを録音してみる

という訳で音の変化を記録するために手持ちのiphoneでスピーカーから出る音を録音してみようと思います。リファレンス曲も設定してみましょう。リファレンス曲はBGMerさんの『おひさまハミング』です。フリーBGMとして公開されている曲なので使用させて頂きました。思わずハミングしてしまうような幸せな気分にさせてくれる曲だと思いました。BGMerさん、ありがとうございます!

しかし、こうなると良い録音機材も欲しくなりますが今回のところは我慢してiphoneで録音してみましょう。これでもバッフル板による違いが分かるんでしょうか。

しかし、フルレンジスピーカー一発ですが音場がとても広くて自然に感じます。これはイヤホンやヘッドホンでは中々出せない領域だと思いました。そして平面バッフルは後ろが開放になっていて音を遮るものがありません。その為、スピーカーが軽やかに鳴る良さがあると思います。スピーカーが箱に入ると箱の振動がスピーカーに反射したりして余分な動きをするので思った通りにコーン紙が振動できないのでしょうね。動画のように全く低音が出ないのが欠点ですが、低音が入っていない楽曲なら結構これでいいかもしれないと思いました。例えばピアノソロのような曲です。

『FE83NV2さん』ら・ら・ららららーーん♪素敵な曲です。私こういうリラックスできる歌が大好きです。ちょっと、manotchさん聞いているんですか?

■バッフル板をさらに大きくしていくとどう聞こえるか実験してみる

『manotch』えっと、もうちょっとバッフルを大きくするにはアレがあったな。ワンピースの単行本と進撃の巨人の単行本!(聞いていない)さあ、次の実験出来た。今度はどうかな?

単行本発行部数、合わせて6億部。名付けて6億部バッフル板!

『manotch』こうして単行本を置くと段ボール版のバッフルが延長されたようになる。
『FE83NV2さん』音の厚みが増した感じですね。しかしまだまだ低音は足りないのではないでしょうか。
『manotch』そうだなー、もうちょっと盛ってみよっと。

こうして段ボールバッフル板周りを単行本でふさいでみた!しかしよく考えると6億の発行部数と音は関係なさそうであった・・。

『manotch』おー更に低音が出るようになった。しかし、音がこもって聞こえるようになってきたなー。
『FE83NV2さん』それはなぜでしょう。
『manotch』スピーカーの後ろ側がかなり塞がってきたので反響しているんだろうな。音が濁る原因かもしれない。
『FE83NV2さん』バッフルが大きくなっても単純にメリットばかりではないという事ですね。

『manotch』そうそう、じゃー最後にオーディオラックを分解して取ってあった板を使ってバッフルにしてみた。聴いてみよう。これだと15センチくらいあるから再生限界は280HZくらいになってくるな。

『FE83NV2さん』低音が出てきて音が前に出てくる感じです。
『manotch』そうそう、音も大きくなったと思うな。バッフルの効果かも。後、段ボールに比べると音がにぎやかになっている。段ボールに比べて板が少し共鳴して鳴っているかもしれない。でもそんなに悪い感じじゃない。これはこれで良さがあるな。
『FE83NV2さん』これくらいの方が、結構鳴ってるって感じがして好きですね。
『manotch』じゃー、一番最初の段ボールバッフルの録音と聞き比べてごらん。全然違うから。
『FE83NV2さん』あっ、本当ですね。音が大きくなっています。面白いです!
『manotch』iphoneを手で持って録音したのでばらついているかもしれないけど同じように録音してみましたよ。でもこんなに変わるなんて不思議だなぁ。オーディオはやっぱり面白いね。

それでは今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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続きはまた来週でしょうか。こうご期待です!

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。