前回はNobsound NS-01G Pro出力パワーが50W+50Wという事ですが実際は何ワットくらい出るのか?という謎についてレビューと実測による検証を行いました。今回はNobsound NS-01G Proのレビューpart3で安価な中華デジタルアンプとオーディオ用アンプ(harman kardon CA215)の音の差についてインプレッションを書いて見たいと思います。Nobsound NS-01G Proは3,999円に対しharman kardon CA215は37,000円という販売価格ですので10倍くらいの価格差になります。結論から言うとNobsound NS-01G Proはコスパはめちゃめちゃ高いと思いますがオーディオ用のフルディスクリートアンプであるharman kardon CA215に対しての比較となるとやはり価格相応の差はあるなぁと思いました。

ラック上段の左側が中華デジタルアンプNobsound NS-01G Pro、右側がharman kardon CA215です。CA215はカーオーディオ用のパワーアンプになります。
中華デジタルアンプNobsound NS-01G Proの分解写真です。だいたい先回の測定で12V電源で7W+7W(8Ω)位出そうという事が分かりました。カタログに比べると大分盛っていますが24V電源であれば50W+50W出そうという事は分かりました。スピーカー出力付近にコイルとコンデンサによるフィルタが形成されていてデジタル波形をアナログに変換しています。回路的には至ってシンプルでデジタルアンプ用のチップセットを1つ実装しているようです。
こちらの写真は音の比較に使用したharman kardon CA215です。フルディスクリートで組まれたパワーアンプです。こちらは4chアンプでBTL出力のようです。デザインレイアウトもきれいにされていてこちらもシンプルながら音的に配慮された設計になっていると思います。出力は12V電源で12W+12W(4Ω)ということで恐らく中華デジタルアンプと実質的には同じくらいのパワーだと思います。

しかし、harman kardon CA215と比較すると歴然としてしまう所が出てきます。こっちの方が音の出方や鳴り方が自然に聴こえます。まぁCA215の価格は37,000円で10倍も違うのでは仕方ないかもしれませんね。NS-01Gの良いところは24Vまでかけられることでパワーは出そうです。

AC100V⇒DC24Vのスイッチング電源です。24Vの5Aという事で120Wの出力です。価格はAmazonで2,199円です。Nobsound NS-01G ProのDC12Vの入力端子にそのまま差し込めば簡単にパワーアップできます。これはデジタルアンプのメリットですね。

↑ 今回の音の確認に使用した24V電源です。

ノートPCの出力からFiiO K7 DESK TOP DACに接続しLINE OUTから中華デジタルアンプに接続します。アンプの出力は無負荷で49Vpp程度ありました。

これでどうやら35W(8Ω)くらい出そうです。6Ω負荷で47Wです。最近のデジタルアンプはロスが小さく電源効率が良くなっていそうです。内部のトランジスタのON抵抗が低いのと回路構成でしょうか。ロスが小さい回路は音の出方がダイレクトになりスピード感があるという経験則があります。スピーカーを駆動するときロスを介して駆動するのとロスが小さい状態で駆動するのとでは違ってくるのかなと思いました。

アナログの半導体アンプでは出力段が多段になっていてフルスイングしてもトランジスタのロス分は多少入ってきます。harman kardon CA215では出力段が多段のようですので少しロスっていると思いました。

■電源を12Vから24Vに変えた音の効果は?

12V電源の時はharman kardon CA215に比べると値段相応な所があるなぁというインプレッションでした。しかし、24V電源にすると予想に反して意外と落ち着いたマイルドな感じが出てきました。余裕があるというのでしょうか。勢いがあるのですが明瞭度も少し上がった感じです。これはどういう効果なんでしょうね。

トランジスタなどの増幅デバイスは決められた定格電圧があってその定格電圧の範囲で使用するわけですが定格電圧によって一番音が良い電圧があるようです。定格電圧が高いトランジスタは電圧も高い方が音の良さが出るのではないかと考えています。

マイケルジャクソンの『This is it』の『ビリージーン』を聴いて見ます。ダンスミュージックやポップスはデジタルアンプとの相性が良いようです。低音のビート感が楽しめますね。それから出力を上げても結構ガンガン鳴らせます。ただ、やっぱり中高音から高音にかけてはharman kardon CA215のような綺麗さや透明感といった感じが出ないのでそれなりという感じです。ここは電源を変えても傾向は変わらないようです。

中華デジタルアンプの分解写真ですがこれは裏面から見た写真です。パターンはパワー電源といった感じでデジタルアンプっぽいです。しかし外観や手に触れるパーツをおごった反動で中身の音質に関するパーツにはお金をかけられなかったのでしょうね。これは流石に仕方ないかも。

■デジタルアンプは音的にどうなのか?

デジタルアンプの進歩は目覚ましいものが有ると思いました。他のチップセットですが回路を見ましたが1チップですべての機能が完結しています。これでそこそこの性能が出てしまうんですね。デジタルアンプの採用はテレビや一般のオーディオにも普及してきていてAVアンプの採用も多いようです。その為、デジタルアンプだから音が悪いとは一概に言えなくなっていると思います。以前は回路的にも技術や部品の性能が要求に追いついていなくて音も良くなかったと思います。事実、現在の高級機に使用されているデジタルアンプも原理的には同じで安価なモデルとの違いは周辺部品や電源周りといった所になってきていると推測します。Nobsound NS-01Gは音的な改善は殆どできていないのでは?と思います。値段的に無理なのかもしれません。また、技術的なノウハウが足りていないのか盛り込めなかったのかその辺は良く分かりませんでした。

まてよ、それならNobsound NS-01Gでも周辺回路をいじることで音的に改善できるかもしれないと思いました。改造が出来そうと思って購入した点もありますので何か改造できそうか考えてみたいと思います。改造は出来そうと思いましたがケースが小さいのでパーツによっては取り付けられないので工夫が必要そうですね。

今日はここまでにします。Nobsound NS-01Gのレビューでした。本日は最後までお読みいただきありがとうございました!

Nobsound NS-01Gと付属の12V電源から24Vにパワーアップして聴く組み合わせは全然ありだと思います。パワーも出てビートが効いているポップスには向いていると思います。

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。現在もエンジニアとして仕事をしています。