以前から気になっていたKOAGさんのHA-Sの乾電池が切れる問題を何とかしないと乾電池がもったいないなー。という事でついでに改造できる箇所があれば改造を検討してみたいと思います。
総集編、後日談付きを公開しました。まとめ読みできます。擬人化イラストなど脱線の多い内容で盛りだくさん。
KOAG HA-Sはユニークな真空管で平面型の青白い発光をするのですが、いかんせん光が目立たないのでついつい電源スイッチを切れ忘れるんですよね。それから乾電池が単3×2個ですので電源としてはプアーかもしれません。ついでに音も良くなるといいですね。
目次
■据え置き型のヘッドホンアンプにしよう
HA-Sは割合小型のケースに入っているのですが残念ながら持ち歩くにはもう一つ小型でないと難しいかなという事で(特に厚みがもう少し薄いと良い)持ち歩くに至っていません。所が、据え置き型のDACアンプであるFiiO K7の出力に繋ぐと力強いし、音色もいいし、という事に気が付きまして据え置き型のヘッドホンアンプにしてもいいな。と思いました。どうやら、K7のように出力の振幅電圧が15Vppというように大きくとれるのがいいようで結構大きめの電圧を入力してヘッドホンに接続すると真価が発揮されるようです。この辺は何でか分かりません。携帯のUSB DACでも良い音は出るのですがUSB DACの出力電圧は1.5Vppとかなんですよね。携帯の電源からとるので仕方が無いんですが。
■真空管ヘッドホンアンプ KOAG HA-Sの良い所
真空管ヘッドホンアンプKOAG HA-Sの良いところは割と広帯域で低音から高音まで音色に統一感があり真空管の良さが出る感じがします。真空管アンプは他に3台所有していますが、ボーカルがいいとか低音がいいとかどこかの帯域が特にいい所がある・・・という感じでしたがKOAG HA-Sはフラットな感じで全体的にいい感じなんですよね。何かチューニングしたのかそれともこの真空管の特性何でしょうか、どうなんでしょう。
■回路図と部品表が付いていて親切
このキットは回路図と部品表が付いてきておまけにオペアンプもMUSEに乗せ換えて遊べるという親切仕様です。改造もしやすそうです。そこで回路図を元に配線を追ってみました。配線に色を塗ってみます。赤は電源ライン、黄色は信号ライン、青はGNDラインです。てっきり初段が真空管、次段がオペアンプと思っていたのですが途中にFETのバッファーが入っているようで3段構成のようです。また、電源は3Vの乾電池ですがそこからフィラメントを加熱する0.7V系と真空管をドライブする25V系をスイッチング電源で降圧、昇圧して電源供給しているようです。最近の真空管アンプは電源がスイッチング電源で小型化しているようですね。
おまけにバイアス電流を変えたり、NFBスイッチのON/OFFが出来たりと遊べる仕様になっています。
NFBに関しては真空管らしさがより出るという点でNFBをかけないほうが私は好みでした。NFBをかけてもこれはこれで落ち着いたきれいな感じでいいと思いますが何か音の出方が少し抑えられるような感じがあるとおもいます。
ケースから取り出した写真です。ケースから取り出しても鳴ります。取り出した方が解放感がある鳴り方ですが、もわっとした感じの音になります。全体的に音がゆるいです。金属ケースのようなGNDがある方が良いのかそれとも基板をネジで固定する方が良いのか分かりませんが。聴いた感じはケースに入れて上面の蓋を取るのが安定していて良さそうな感じです。
■改造できそうか回路図をおって配線を見てみる
上面から見て回路図を追っていくと大雑把にはこんな感じでした。大物部品がバッテリーの所と、真空管の所とあってスペースがとられているので信号系の電解コンデンサや電源系の電解コンデンサの置き場が無くて部品配置が大変そうです。この辺苦労するところですね。
■真空管ヘッドホンアンプ擬人化
『NS-08Eちゃん』てやー、何で私が呼ばれたんでしょう?
『manotch』いやー、最近擬人化に時間がかかっているんで代打をお願いしようと思って。
『NS-08Eちゃん』でも、私も良く見るとケースから外されて中身だけになっているんですけど!
『manotch』そうそう、君も改造しようと思って中身を取り外したんだけどそのままになっていた。
『NS-08Eちゃん』Nobsound社の真空管ヘッドホンアンプの擬人化です。頭の2本の角のような物体は真空管の6J1です。
本体の写真はこちら。かわいらしくて音にパンチがある真空管ヘッドホンアンプです。
■基板の裏側も配線を書いて見る
裏も同じように配線を追って書いて見ます。大雑把ですがこんな感じです。真空管のブロックと入力の所がバッテリーブロックがあるため長くなっています。バッテリーブロックと真空管ブロックの配置を入れ替えてオペアンプと真空管ブロックを隣に配置した方が配線が短くなって良いように思いました。
この辺の事情はエンジニアに聴いて見たいところです。何か事情があるんでしょうね。
配線を直そうとすると基板を作り直すことになり大変そうです。後は電源のGNDの取り方とかどうなっているか気になるんですがこれもちょっといじれないかな。オーディオ機器は低周波なので基本的には一点アースの考え方が良いと考えています。その為、どこか一点をGNDとして配線を考えたいところです。しかしベタGNDを使った両面基板になると意識しないとどの辺がGNDか良く分からない状態になるかもしれません。その場合でも電流が流れる経路をイメージして配線する必要があるかなと思います。写真でいうとこのヘッドホンアンプの電源のGNDは3V系のGNDと25V系のGNDがあるのでどっちかが良さそうに思いました。後でどうするか検討して見ることにします。
『NS-08Eちゃん』そういえば、私の場合も配線を追いたいとおっしゃっていましたね。どうなったんでしょう。
『manotch』それはやってみようと思ったんだけど、パターンの上に印刷してあるレジストが黒色でパターンが透けて見えないから配線が追えなかったんだ。それで諦めた。
amazonで販売しているKOAG HA-Sは、はんだを使わずねじ止めなどを組み立てるだけのキットと半田付けを使って部品も実装して組み立てるキットの2種類があります。半田付けからやるキットの方が安価ですね。
■書籍 続 理解しながら作るヘッドホン・アンプを購入してみた
パワーアンプは何台か作成したことがあるのですがヘッドホンアンプは自作したことがありませんでしたので試しに本を買ってみようと思いました。ヘッドホンアンプで検索するとこちらの書籍がヒットしました。ぺるけ式と呼ばれるアンプの制作で著名な方で北村 哲さん著という本です。見てみましたが分かりやすく知りたいことが書いてある感じです。電流、電圧の値が書いてありシンプルな回路なので初めての方でもとっつきやすいと思いました。見ていると何か一台作ってみたいなーとか自分だったらこう作りたいなーとかイマジネーションが湧く一冊だと思います。また、手書きの回路図も味があっていいですね。回路図を描くのが好きなんでしょう。
今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました!
amazonで販売しているKOAG HA-Sは、はんだを使わずねじ止めなどを組み立てるだけのキットと半田付けを使って部品も実装して組み立てるキットの2種類があります。半田付けからやるキットの方が安価ですね。