前回のお話はHD660Sを強力にドライブしてポテンシャルを引き出して見ようという記事でした。HD660Sは再生側の音質の差が良く分かるのでモニター的にも使用できるのが良いと思います。これは一長一短で音の差を確認してしまう癖(職業病・・・)があるので没入できない欠点もあります。とは言えHD660Sは音楽性も兼ねそろえているところがいいと思います。sennheiserのHD660Sは臨場感が良くて楽器がそこで鳴っているような雰囲気を出すのがうまいと思います。これはどういう技術なんでしょうね。さて、今回でHD660Sのレビューpart5で最終回になりますがどうやってHD660Sを使って楽しんでいくか?になります。アニメ(ぼっち・ざ・ろっく)を見たり、ゲーム(witcher3)をしたり、色々ですが偏ってますね!

HD660SとHD555を並べて置いたところです。

所でHD660SのケーブルですがLRのケーブルの取り出しがそれぞれ独立していますのでL側で1本、R側で1本づつケーブルが接続されています。HD555はL側からLRのケーブルが1本で接続されています。HD660Sのように2本独立してケーブルが下に引き出されると頭を左右に振った時にケーブルが当たりやすいのでゲームとかで頭を左右に動かす場合はケーブルが気になりますね。タッチノイズは少ない方と思いますが取り回し的には引っ掛かる感じがあるので頭を動かす場合欠点だと思います。

その代わりリケーブルでバランス接続でLR独立して接続できるので利点もあると思います。片側接続ですと左右がアンバランスな長さになりますしバランス接続の利点が出にくい感じがします。例えばケーブルの長さがLRで変わりますし。

まぁそれほど頭を動かすゲームは無いと思いますが・・・。最近プレイさせてもらった任天堂スイッチのスプラトゥーン3では思わず体が反応してしまったので要るかもしれませんね。後はディスプレーが大きいと視点を動かしたりするかな?witcher3はアクションRPGですがノートPCで頭を動かすようなアクションがないです・・。HD555のように片側接続のヘッドホンと両側接続のヘッドホン両方持っている方は比較すると多少気になるとは思います。

次にLR表示です。これは分かりにくいです。HD555はヘッドホン筐体の外側にLR表示があるのですぐわかるのですがHD660Sはこちらです!フレーム内側の下記写真の箇所になります。ただし、L側の表示の近くに凸のボッチが3か所あって指で触ると分かります。R側はボッチが無いのでLRの区別は暗闇でも手で触れば分かります。これは慣れてくると便利です。アレ?LR間違っていなかったっけ?という事は無くなりますね。

フレーム内側にL側表示ですが分かりにくいです。しかし、一度分かればまあまあ分かりやすいです。しかしこの表示については取説に説明がなかったような。

それから以前のpartでもお話ししたと思いますがもう一度おさらいです。LRケーブルのピンに極性があるのでリケーブルをする場合は要注意です。下の写真はケーブルのコネクタ付近にR側表記がありますがこの表記が筐体外側に来るよう接続します。これは間違えて反対に差し込んでも差し込めてしまうので危ないですね。ここはsennheiserさんなんとかならないでしょうか。機構的にでっぱりや異形の差込口にすれば接続できないようにすることができると思います。

それではHD660Sでwitcher3をプレイしてみましょう。久しぶりにsteamを起動してみるとwitcher3が22年12月にアップデートとあるじゃないですか!これは楽しみ。50GBあるんですがノートPCにインストールできるかなぁ。何とかインストール!起動しない(泣)

その後、何回か起動しているうちに起動しましたよ。その後もムービー中にフリーズしてダメかと思ったのですが解像度を落としたら最初のチュートリアルまで行きました。良かった良かった。

HD660Sですがゲームプレイにはどうかなと思ったのですが効果音がリアルな感じでいいですねー。剣のキンキンとした音や音楽、臨場感もいい感じです。で、思ったのが主人公のセリフなどの声です。リアルな肉声で久しぶりのwitcher3でしたが引き込まれます。HD660Sは定位がいいのでしょうか。セリフがどこでしゃべっているのか分かりやすいです。これは戦闘で重要ですね。視点をグルグル回すと音の出どころもぐるぐる変わります。プレイヤースキルが高まるかな(苦笑)

長時間のプレイでは装着感が気になりますが最初、側圧が強いなと思ったのですが、これくらいなら良いかと思いました。側圧は強いのですがしっかりホールドされている感もあって何より音が良く聞こえるのが良いです。後は夏場で蒸れたり、熱くならないかですが今は12月なので寒くてよく分かりませんでした。

後は音漏れですがこれは開放型なので仕方ないですね。周りに音の配慮が必要な方は実際にお店に行って確かめてみるのをお勧めします。

総括するとHD660Sでwitcher3は楽しめると思います。久々にゲラルドになった気分です。(イメージは渋くてウィットがあるおじさん)ヘッドホンは重要だなと改めて思いました。最初のチュートリアルが終わって最初の物語りが始まりましたが、以前プレイした時から時間がたっているので新鮮な気分でスタート出来ました。時間がかかりそうですが・・・うーん。

次はアニメですが今、旬のぼっち・ざ・ろっくです。これはギターとか演奏が出てくるお話なのでレビューに入れてみました。

そうそう忘れていましたがFiiO K7で色々聴いて見よう!という事でこちらのレビューもK7で聴いています。ぼっち・ざ・ろっく12話ですがsennheiser HD555とHD660Sで聴き比べしています。

ボーカルやギターが楽しめるのはHD555、全体的な楽器の鳴り方や雰囲気の出し方はHD660Sがいいかな。HD660Sは効果音とかも良く出るのでそっちに気が行ってアニメに集中できませんでした。(笑)

HD555はFiiO K7のアンバランス接続で聴いているのですがバランス接続のような音の分離の良さがありますね。出来のいいアンバランス接続はバランス接続に引けを取らないかもしれない思いました。回路的には同じものを2回路ですからアンバランスの方がシンプルです。この辺はどうなんでしょうね。

それにしてもぼっち・ざ・ろっくはこれで終わりなんでしょうか??いい感じで終わりましたが。ここで一言感想です。きたきた~ん!(これが言いたかった)

HD660Sの方の補足としてはボーカルなどの肉声は存在感があるなぁと思いました。ボーカルが近い、そこで歌っているような感じが良く出ると思いました。まだまだ色々聴いて見ないと良さは語れないですが今後もHD660Sは使っていきたい実力のあるヘッドホンだと思います。音に関する欠点があるとしたら楽しめるかどうかという点ですが、私はHD660SもHD555もそれぞれの個性が気に入っています。流石に定番モデルだけのことはあると思いました。買って良かったと思います!!

今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

後継機種のHD660S2が出ていますのでこっちも安くなるかもしれませんね。

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。