このヘッドホンには前モデルがありHD650というロングセラー品になります。小さいころ(といっても、もう大人でしたが)ヘッドホンコーナーで聴いていて衝撃を受けた製品でリアリティーがあってギターもベースも本当に演奏しているようで細かい音までよく聞こえて、これが高級ヘッドホンなんだ!と思いました。

それから何かの機会があれば購入したいと考えていました。ちょうどオーディオも再開したことですし何かリファレンス的な機器をそろえようかと思っています。オーディオであちらが良いとかこちらが良いとか聴く場合ある程度再生能力の高い機器の方が音の感じが分かりやすいというのもありますね。

■さあ、購入するぞ!

HD650とHD660Sとどちらも現在購入は出来る状態でどちらにするか迷ったのですがHD650の後継モデルという事で多分こちらの方が良いだろうというのとHD660Sの方は少し前に聴く機会があったのでHD650と比較できたわけではありませんがポテンシャルの高さを感じましたので購入に至りました。

届きました!HD660Sの商品ケース。思ったより大きいです。
外箱から内箱を取り出すとこうなります。外箱とほぼ同じ大きさなので大きいです。
私は箱の開梱が好きなのですが、皆さんは如何でしょうか。箱から商品を取り出すときってワクワクしますよね。見て思ったのはケーブルが長い!!(3M)バランスもアンバランスも両方のケーブルが付いているのでケーブルだらけに見えます。ケーブルが長いのはテレビとか離れてみながらオーディオや映画などを楽しんだりゲームをしたりすることを前提にしているからでしょうね。

■ポーチが無かった!

一つ残念だったのはポーチのようなヘッドホンを入れる袋がなかったこと。別になくても良いですがソニーさんとかかっこいい袋に入っていると(SONYと書いてあるような)袋に入れてしまっておきたくなりますね。ヘッドホンの収納は別途考えることにしましょう。

■基本性能は?

さて、一応スペックを記載しておきますね。ゼンハイザーのヘッドホンといえば開放型ですが音が駄々洩れなのが気になる方もいるかもしれませんがその反面、効果としてのびやかで自然な鳴り方をします。振動板を遮るような遮蔽するものが無いので振動板が自然に動くというようなイメージです。簡単にわかる方法として両手でヘッドホンをふさいで見て下さい。少し曇った音になりますよね。ふさいだ手で音が反射したりして音場が狭くなったりしますよ。それから逆にメリットになるかもしれませんが周りの音もそれなりに聞こえやすいです。

●型式:ダイナミック・オープン型
●周波数特性:10~41,000Hz(-10dB)
●インピーダンス:150Ω
●感度:104dB(1KHZ/1Vrms)
●ケーブル長:3m(両だし)
●プラグ形状:6.3mmステレオプラグ、4.4mm Pentaconn(バランス)
●本体重量:260g(ケーブル除く)
●付属品:3.5mm変換アダプター
●保証期間:2年

それからHD650からHD660Sへの大きな変更点としてインピーダンスが300Ωから150Ωへと半分になったことです。ハイインピーダンスのヘッドホンはドライブがしにくいという欠点があり出力電圧がたかく出来るヘッドホンアンプが必要でした。その点、150Ωにインピーダンスが小さくなったことでヘッドホンアンプも選択肢が広がり例えば高出力のUSB DACでも対応が可能になってきます。

■使用感について

それでは早速ヘッドホンを装着して音出ししてみましょう。まず、装着して思うのはうわ、結構装着圧がある!という事でした。

ほかの手持ちのSENNHEISER HD555がありますので付け替えてみます。HD555は所有歴が長く何年も使用していますが装着感が良くて気に入っています。こちらの方がふわっとしていて装着圧があまり感じられません。長時間装着しても気にならないです。その代わり音漏れがパッドの隙間からあるようで低音も今一つ出ません。だから装着圧が小さいのは一長一短ですね。HD660Sはしっかり圧がかかる分、パッドからの音漏れもなく一つ一つの音が良く聞こえるし低音も出ると思います。

しかし、この開口部ですがほとんどパンチングメタルで100%近い開口率です。パンチングメタルの成型も良く見ると一律の加工ではなく凸になっている部分と凹になっている部分があり芸が細かいです。パンチングメタルに強度を持たせる為でしょうか。

■音のファーストインプレッションは?

音質の方ですがこれはHD555と比較してというインプレッションになります。音がワイドレンジで低い音から高い音までフラットに聞こえます。ボーカルも近くていいですね。しかも音の一つづつが明瞭できれいに聞こえます。聴いていて気持ちいいです。一方HD555はワイドレンジではないですが音に乗りの良さがあって楽しめる感じです。ゲームをやっているときは良くこのHD555でプレイしていました。

HD660Sの方はまだゲームは試していないですが色々な音源で聴いていきたいと思います。とりあえず今話題のアニメでも見てみようかという事で、SPY×FAMILY、ぼっち・ざ・ろっく、チェンソーマンという感じで聴いて見ました。いやーいいですね。最初はヘッドホンの音のチェックをしていたのですがアニメの良さに引き込まれて音質の確認があまりできませんでした。(苦笑)

一言づつ感想です!

SPY×FAMILY→フィオナさん推し!

ぼっち・ざ・ろっく!→きた~ん!

チェンソーマン→主人公切ない!

■バランス接続とアンバランス接続の音はどうか?

アンバランス接続とバランス接続の音を聴いて見ようと思います。HD660Sには最初からバランスのケーブルもついているのでお得感がありますね。ie100proやie300購入時に思ったのですが、このケーブルが意外と高いんですよね。

こちらが付属品になります。6.35 mmステレオ プラグまたは4.4 mm Pentaconnバランスステレオプラグを備えた着脱式接続ケーブルが付属しています。6.35 mm →3.5 mmアダプターも付属していますので一通り接続できますね。
こちらはヘッドホンケーブルの先端部分です。ヘッドホンのハウジングとコネクターで接続されていますが根元の所で抜き差しできます。注意しなくてはならないのがこのコネクターには極性があることです!!よく見ると太いピンと細いピンがあります。L,Rの表示が写真のようにコネクターに記載されているのでL,Rの文字が筐体外側から見えるようにケーブルを差します。取説を見るとL,Rの文字を外側にして差すと書いてはあるのですがピンに極性があると書いてほしかったですね。これは間違えると思います。

このピンですが一応筐体のガイドに沿って差せるのである程度の耐久性はあるかと思いますが何回も抜き差しすると耐久性はどうなんでしょうね。レビューなので抜き差ししましたがあまり変えないようにしようと思います。ie100proやie300のようなMMCXコネクターは耐久性がなさそうでした(汗)

このピンは太さがあるのでその辺の耐久性はだいぶ良いと思いますが何分高価なヘッドホンですので気を付けるに越したことはないと思います。

さて、音の方ですがアンバランス接続とバランス接続ですがie300のときもバランスで聴いて見たのですが音の傾向があるように思います。バランス接続の方が一つづつ明瞭に楽器の音やボーカルが分離して聴こえる感じです。音場の広がりもアンバランスは中央寄りに定位してそこから左右に広がる感じですがバランスは左右の音が分離していて音場が広がるのでより見通しが良い感じです。分かりやすい例としては左右にボーカルが入っている場合とかアンバランスではボーカルが聞き取りにくかったのがバランスでは左右のボーカルがそれぞれしっかり歌っている感じが聞き取れるようになります。

それで、アンバランスが悪いかというとそうでもなくて例えば低音の出方などは中央に定位して力強く鳴る感じがあったので必ずしもバランスが全面的に良いかというとそうでもないかなと思いました。アンバランスとバランスのケーブルを見てみるとヘッドホン筐体からの引き出しは同じリード線を使用していて構造も同じに見えます。違う所はヘッドホンジャックのコネクターの部分でここからはアンバランスケーブルのGNDが共通になっているように見えます。ここだけの違いなんですけどね。GNDは音の違いが出やすいので配線一つで音の出方が悪くなったりするのでノウハウがあるとことだと思います。
後は、FiiO KA3のバランス出力とアンバランス出力に接続しているのでその違いも大きいでしょうね。

sennheiserのケーブルはアンバランスもバランスも聴いた感じが良く質感も良い感じでした。
所有している機器が全てバランス接続に対応しているわけではないでしょうからアンバランス接続は必要ですね。後、アンバランス接続の方が接続がシンプルなので実験はしやすいです。まあ、でも余り抜き差ししたくはないですねー。

HD660Sに付属しているケーブルは高級感があってそれから線が柔らかいので取り回しはしやすいです。

ケーブルの出来がいいです。あと、コネクターの機構もしっかりしていて接続もカチッとするので安心感があります。

結論としてはバランス接続出力がある機器であればバランスの方が良さそうに思います。今回はノートパソコンからfiio KA3の出力に接続してHD660Sで聴いています。

線が3Mと長いので汎用性があって便利ですが・・・。やっぱ長い。短いのも欲しくなりますねー。
しかしバランス接続とは面白いコンセプトが出てきたもんです。元々あった技術ですが、このような形で音質の良さを感じ取れる機会が来て良かったです。以前ですと高嶺の花といった技術でしたから。

■バランス接続に必要な技術の考察

sennheiserさんのヘッドホンを聴いていてsennheiserさんのヘッドホンHD660Sがなぜ音がフラットでバランス接続したときの音場が広く、バランス接続の効果が発揮できるか考えてみたのですがやっぱり左右のドライバーの位相特性やゲイン特性が物凄く左右で厳密に合わせこまれているからなんだろうなと思いました。左右の特性が揃っていないとバランス接続したときに違和感が出る気がします。ヘッドホンのような振動する板を左右全く同じに振動させるのはとても難しく技術がいるのではないかと思います。ヘッドホンを正確にドライブするためのオーディオ機器の性能も必要でしょうね。

FiiO KA3のアンバランス接続で聴いていると少し物足りなくなってきました。もう少し力強く鳴らないかなー。小音量ではHD660Sの音の再現性の良さもあってあまり気にならないですが、リニアリティーを確認するため音量を上げて聴くと気になってきます。ヘッドホンってイヤホンに比べるとドライブしにくい感じがあります。特に携帯機器のような電源供給に制約のあるオーディオ機器では起こる現象に思います。人間の耳って面白いですね。ドライブしにくいとかなぜわかるか不思議です。(電源の供給能力が低かったりパターンが悪いと低音の歪が増したり、電源ラインにリップルが乗ったりしますけどね。そういうのが聞き取れる様です。)とはいえ、皆さんも体験したことがあるかもしれません。音の出方がなんとなくもたつくような感じとかです。後は低音が思ったほどでないとかです。

そこで真空管ヘッドホンアンプのKORG HA-Sに接続して聴いて見ることにしました。このヘッドホンアンプは単三バッテリー×2本の直列動作で電圧を稼いでいます。それからアンプの電源が独立しているので電源供給の制約という面では携帯やUSB DACからとるより優れているように思います。

真空管ヘッドホンアンプKORG HA-Sです。オペアンプは交換出来て初期ではJRC NJM4580がついていますが音質対応のMUSE S01もついていて交換ができる仕様です。豪華なおまけですね。次はHD660Sをドライブする方法について検討してみようと思います。うーん。HD660Sの性能をフルに発揮させたいぞ。

■HD660Sを鳴らし切りたい!

KORGの真空管ヘッドホンアンプは出力段がオペアンプで音質に配慮したMUSE01が乗っているのですがオペアンプの流せる電流も限界がありますし、このヘッドホンアンプは3Vの電池駆動なのでかけられる電圧ももう少し欲しい所です。そこで、HD660Sを何とか強力にドライブして鳴らし切ってみよう!という企画です。結論から言うとドライブ力の高いアンプで鳴らすとHD660Sの真価が見えてきて、あーこういう力強い低音の躍動感が出るんだなーとかボーカル、ギター、ベースなどの音の太い鳴り方とかアンプ次第でHD660Sの良さがまだまだ引き出せる!という感じでした。オーディオは面白いです。

小音量ではKORG 真空管ヘッドホンアンプHA-Sでも十分雰囲気のある音が楽しめます。HD660Sは小音量でも微小な反応が良いです。しかし音量を上げていくともたついた感がありますね。この辺は電池の電源容量の問題かもしれません。単三電池なのでそれほど電流も流せないでしょうし。電池の弱点は内部抵抗の高さがあると思います。ノイズに関してはスイッチング電源のようなノイズが発生するものがないので少ないです。

■カーオーディオ用アンプでヘッドホンをダイレクトに接続して聴いて見る!

さて、ほかにヘッドホンアンプなかったかなーという事でヘッドホンアンプは後はオーディオテクニカのヘッドホンアンプがあるのですがあちらもオペアンプ駆動なのでそこまでパワーは出ないかな?という事で他の物を探して見ました。はい!これです!!harman kardonさんのカーオーディオアンプのCA215です。こちらはカーオーディオなので電源は12Vが必要です。しかしながらパワーは12W+12Wと格段にパワーが上がります。出力電圧もとれそうです。これは期待できるかもしれません。しかしトラブルとパワーがありすぎて壊れるかもしれませんね。うーん、でもこれは聴いて見たいぞ。ごくり・・・。

harman kardon CA215です。もう販売はしていないようですがヤフオクなどでは1万円~程度で入手できる感じです。これくらいのコンパクトなサイズなのでデスクトップにおいてもスペース的には全然余裕ですね。ただし、カーオーディオアンプなので見た目はそっけなく地味です。どや顔しにくい欠点がありますが私的には問題ありません。面白い題材です!

以前カーオーディオをやっていた時の名残で持っていましたが、その時は2A3真空管アンプをDC12V→AC100Vに昇圧して車に乗せて聴いていたので出番がありませんでした。車載で真空管アンプですからマニアというか変態ですね。(汗)何かカーオーディオの半導体アンプでも鳴らして見ようと思っていたんですけど。そして久々に出番が来ました。すぐ聴いて見ようとも思いましたがやっぱり中身を見たいですよね!はい、中身はこちら!

中身は外側の天板のビスを数か所ドライバーで外せば簡単に見ることが出来ます。天板には開口の穴が無いので埃も入らずきれいな状態です。これなら鳴りそうです。回路はアンプが4ch入っている感じなので2chづつをBTL接続して出力を稼ぐ形のようです。中身の部品配置はきれいに対称に配置されていて良くまとまっていると思います。部品の間隔は広めの感じでおおらかなレイアウトです。音もおおらかな感じになるかな。

電解コンデンサですが電源周りは紫色のコンデンサ、緑色のコンデンサ、信号系は青色のコンデンサと3種類使い分けているようです。音質への配慮でしょうか。他の部品も含めてすべてディスクリートのアンプになっています。抵抗も1/4Wの大きいもので以前は良く使われていたのですがこれくらいのサイズの方が音的にはしっかりしていた記憶があります。最近の部品はチップ部品が多いのですが音的には細身になる感じだったかなーです。・・・なので小型化も必要かもしれませんが一長一短あると思います。

こちらはCA215の背面写真です。スピーカー出力は左側でビス止めになっています。U字の端子を差すのが前提ですね。右側はRCA端子で真ん中はハイ・ローゲインのスライドスイッチがあります。今はローゲインの設定になっています。おそらくハイゲインにしなくても十分なゲインはあるでしょうから設定はこのままにしましょう。

一点、気を付けないといけないのはREMOTE端子が左側にあるのですがこれが+12Vに接続されるとアンプがオンになる仕様です。忘れると音が出ません。

電源の12Vですがいいものがないな・・・という事でとりあえずamazonさんで12V6AのACDC電源を購入することにしました。比較的安価で1700円程度のものです。これが1700円でできるってすごいと思います。

こちらの電源は出力コネクターにリード線がねじ止めして引き出せるオプション(右側)が付いていますのでここからプラスマイナスの電源用リード線をつなげてアンプの電源に接続します。実験用にはいろいろ試しやすいのでいいと思います。
こちらの写真がノートパソコンからFiiO KA3のUSB DACを介してカーオーディオアンプCA215に接続した状態です。CA215のスピーカー出力からヘッドホンジャックを付けてまずはsennheiser HD555を接続して聴いて見ます。ごめん、HD555!もし壊れたら許してね!やっぱり怖いのでHD660Sを鳴らす前にHD555から試しに聴いて見ることにしました。

こっ、これは??

サーというノイズが結構気になりますね。これは何でかなー。回路定数的なものでしょうか。それでもボリュームを上げていくと・・・音が出ました!!おーー。なんか力強いです。ベースやドラムの低音が重心がぐっと下がって力強い躍動感が出てきました。ボーカルやギターなども音が太い感じで鳴りっぷりがいいです。これはいいですねー。HD555は開放型のヘッドホンのためか低音があまり出ません。しかし、このアンプに変えたところぐっと腰の据わった感じの低音が出てきます。HD555でもこういう低音が出るんだなー。面白いです!それからHD555は音楽の楽器の鳴り方が乗りが良くて楽しいです。

しかし、やっぱりサーというノイズは気になりますね。面白い題材なので何とかしたいです。おっと本日はHD660Sの音までレビューできませんでした。HD660Sは購入したばかりなので壊したくはないですがHD555は無事鳴りましたので多分大丈夫でしょう。多分・・・。

■カーオーディオ用のアンプでヘッドホンを力強くドライブできる!

HD660SもCA215のようなアンプで鳴らすことで重量感のある低音が出るようになりますね。ぐっと低い所からずん!て出てくるような感じです。このCA215ですが出力にリレーもなくて4chのBTL出力ですからアンプの出力段からヘッドホンまでの経路にDCをカットするようなコンデンサもないので殆ど直流のような低い周波数からダイレクトにヘッドホンを鳴らすことが出来そうです。もしDCが出たら壊れるかもしれませんが・・・(汗)

しかし、サーというノイズが乗ります。結構大きい音なので気になります。うーん。

HD660Sをドライブ出来ているかは音を大きくしていって音の音像が一定でくずれないか?とかクリップ感(少し歪んだ感じ)がないか?とか音のスピード感が変わらないか?とか聴いていきます。CA215はスピーカーを鳴らしているときにも思ったのですがリニアリティーが良い感じで音量を大きくしても音がそのまま大きくなる感じです。ヘッドホンでもHD660Sをうまく鳴らしている感じがしました。ベースやギターの鳴り方やボーカルも太くてなんか本格的に鳴ってる!と思いました。CA215は音に立体感があり音も前に出てきて鳴りっぷりがいいですね。これはいいアンプだと思います。

しかし、やっぱりサーというノイズが気になりますね。ACDCコンバーターの良くあるスイッチング電源で鳴らしていますので電源周りからスイッチングノイズが紛れ込んでノイズっぽくなっているかもしれません。

■サーっというノイズは無くならないのか?

そこで!アンプの電源を単一電池×8本で12Vにしてバッテリー駆動で鳴らして見ることにしました。これで、サーというノイズが無くならないかなー。バッテリーは自身からはノイズを発生することが無いのでノイズ面では有利だと思いますが・・・・。

はい!サーというノイズですが無くなりませんでしたー。残念!!

フォローワーさんからの指摘もあったのですが回路定数的なもののようです。後でアンプの設計本を読んでみたのですがバイアス抵抗の値を変更して低ノイズな回路定数に変更するとか部品を低ノイズにするとか低ノイズな設計にする必要がありそうでした。そりゃ、カーオーディオアンプなのでスピーカーに耳をくっつけて聴くようなことはないでしょうからね。定数を変更すると後戻りできないからなー。(汗)ただ、恐らくヘッドホンアンプのように低ノイズにするという制約が無いので音的にはこちらもこれで良さがあるんだろうなーと思いました。この辺は聴き比べていないので良く分かりません。

単一電池のバッテリー駆動の音ですが、音はきれいな感じで音の密度感もありますしこれはこれでよいのですが肝心のドライブ面ではちょっとおとなしくなったかなという感じがしました。低音も出るには出るのですが聴感上は引っ込んでいる感じです。電池は内部抵抗が高くなるのが欠点かもしれません。ACDC電源はamazonさんで購入した1700円くらいの比較的安価なものですが12V6Aで72W相当ですからパワー的には余裕があるのかもしれません。実験だからまあいいかという事で購入したのですがこれは良い買い物でした。

ACDC電源はこちらです。この電源ですが出力のコネクターとは別にサイズ違いのコネクターやねじ止めでリード線が接続できるオプションが付いています。これは実験に便利です。

電源で音が変わるのは経験則であるのですがもしかしてこれって電源沼なんでしょうか。(笑)
今回はHD660Sのレビューなので別に機会があったら記事にしたいと思います。

脱線もここまで来たら後残るはいくつかあるのですがとりあえずコレ!!ここまでやる??いえ、ここまで来たらやっちゃいましょう。

300B真空管メインアンプの出力に直接HD660Sを接続します!!出力的にはCA215の12W+12Wよりは小さいでしょうね。多分10W+10Wもないと思います。その為、直結しても壊れないと思いますが・・・。どんな音がするんでしょう。ごくり。真空管メインアンプの出力にヘッドホンジャックを接続できるようにコネクターを接続します。これで準備OKです。

■真空管メインアンプにダイレクトにヘッドホンを接続して聴いて見る!

これもトラブったらヘッドホンを壊す可能性があるのでちょっと怖い実験ですがCA215のようにDCが出る可能性が殆どないのでちょっと気は楽という感じです。音質ですが、ブーンというハム音が聞こえてきて気になって音楽に集中できません。これはダメですねー。スピーカー出力でも少しハム音が出ていたのですがヘッドホンでは更に気になります。

300B真空管メインアンプはK.A.LABOさんのキットなのですが重低音の所は出ていないんですよね。ただ、量感のある軽々とした音の出方は気に入っています。ギターなどの弦も艶やかな感じでいいです。しかし、ハム音は何ともならないですね。ヘッドホンは耳元に来るので少しでもノイズが乗るとダメなようです。でも、なんか、これで分かったのですがヘッドホンを鳴らせるようなヘッドホンアンプを買っておけばよかった!

■秘密兵器登場!

それから一週間。

という事でお迎えしたのがこれです!

FiiOさんのDESK TOP DAC and Headphone Amplifier K7です。

こちらは別の記事でレビューはアップしようと思います。今回はHD660Sのレビューなので一部です。ヘッドホンアンプといってもDAC付きもあるしどのような機種を選択するか悩みどころですがK7のスペックは推奨インピーダンス16~300Ωというのと出力が2000mW≧ バランスat32Ωという事で十分な余裕がありそうなところが気に入って購入することにしました!順調に沼っています!

ヘッドホン推奨インピーダンス16~300Ω
出力≥2000mW (バランス, 32Ω負荷時 / THD+N<1%)
≥1220mW (シングルエンド, 32Ω負荷時 / THD+N<1%)

FiiOというと以前の記事でKA3をご紹介しましたが、私は割と同じメーカーでランクの違う機種を購入するパターンが多いので同じメーカーで携帯型のUSB DACから据え置き型のDESK TOP DACにするとどのように変わるかというのも興味があって購入しています。

FiiO K7とHD660Sの組み合わせで聴いたインプレッションですが流石に据え置き型という事で鳴りっぷりが良くなっていると思いました。音の描写もピントが合ったシャープな写真というような感じで一つ一つの音が明快でニュアンスが良く伝わって聞こえるようになりました。ドライブ力という点でもKA3に比べるとぐっと力強い音になっていると思います。低音も重心が下がって低い所から出るようになりました。ベースなどの音程も良く聞こえますね。HD660Sのほうも音に力強さが出てきましたので良かったと思います。音量を上げてもくずれずリニアリティーも良い感じです。

機材もそろってきましたのでHD660Sも色々な聴き方が楽しめそうです。次回は色々な楽しみ方について考えてみたいと思います。

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■HD660Sをどうやって使っていくか?

HD660Sは再生側の音質の差が良く分かるのでモニター的にも使用できるのが良いと思います。これは一長一短で音の差を確認してしまう癖(職業病・・・)があるので没入できない欠点もあります。とは言えHD660Sは音楽性も兼ねそろえているところがいいと思います。sennheiserのHD660Sは臨場感が良くて楽器がそこで鳴っているような雰囲気を出すのがうまいと思います。これはどういう技術なんでしょうね。さて、ここからはどうやってHD660Sを使って楽しんでいくか?になります。アニメ(ぼっち・ざ・ろっく)を見たり、ゲーム(witcher3)をしたり、色々ですが偏ってますね!

HD660SとHD555を並べて置いたところです。

■ケーブルについて

所でHD660SのケーブルですがLRのケーブルの取り出しがそれぞれ独立していますのでL側で1本、R側で1本づつケーブルが接続されています。HD555はL側からLRのケーブルが1本で接続されています。HD660Sのように2本独立してケーブルが下に引き出されると頭を左右に振った時にケーブルが当たりやすいのでゲームとかで頭を左右に動かす場合はケーブルが気になりますね。タッチノイズは少ない方と思いますが取り回し的には引っ掛かる感じがあるので頭を動かす場合欠点だと思います。

その代わりリケーブルでバランス接続でLR独立して接続できるので利点もあると思います。片側接続ですと左右がアンバランスな長さになりますしバランス接続の利点が出にくい感じがします。例えばケーブルの長さがLRで変わりますし。

まぁそれほど頭を動かすゲームは無いと思いますが・・・。最近プレイさせてもらった任天堂スイッチのスプラトゥーン3では思わず体が反応してしまったので要るかもしれませんね。後はディスプレーが大きいと視点を動かしたりするかな?witcher3はアクションRPGですがノートPCで頭を動かすようなアクションがないです・・。HD555のように片側接続のヘッドホンと両側接続のヘッドホン両方持っている方は比較すると多少気になるとは思います。

■LR表示について

次にLR表示です。これは分かりにくいです。HD555はヘッドホン筐体の外側にLR表示があるのですぐわかるのですがHD660Sはこちらです!フレーム内側の下記写真の箇所になります。ただし、L側の表示の近くに凸のボッチが3か所あって指で触ると分かります。R側はボッチが無いのでLRの区別は暗闇でも手で触れば分かります。これは慣れてくると便利です。アレ?LR間違っていなかったっけ?という事は無くなりますね。

フレーム内側にL側表示ですが分かりにくいです。しかし、一度分かればまあまあ分かりやすいです。しかしこの表示については取説に説明がなかったような。

それからケーブルの極性についてもう一度おさらいです。LRケーブルのピンに極性があるのでリケーブルをする場合は要注意です。下の写真はケーブルのコネクタ付近にR側表記がありますがこの表記が筐体外側に来るよう接続します。これは間違えて反対に差し込んでも差し込めてしまうので危ないですね。ここはsennheiserさんなんとかならないでしょうか。機構的にでっぱりや異形の差込口にすれば接続できないようにすることができると思います。

■HD660SでオープンワールドRPGを堪能する!

それではHD660Sでwitcher3をプレイしてみましょう。久しぶりにsteamを起動してみるとwitcher3が22年12月にアップデートとあるじゃないですか!これは楽しみ。50GBあるんですがノートPCにインストールできるかなぁ。何とかインストール!起動しない(泣)

その後、何回か起動しているうちに起動しましたよ。その後もムービー中にフリーズしてダメかと思ったのですが解像度を落としたら最初のチュートリアルまで行きました。良かった良かった。

HD660Sですがゲームプレイにはどうかなと思ったのですが効果音がリアルな感じでいいですねー。剣のキンキンとした音や音楽、臨場感もいい感じです。で、思ったのが主人公のセリフなどの声です。リアルな肉声で久しぶりのwitcher3でしたが引き込まれます。HD660Sは定位がいいのでしょうか。セリフがどこでしゃべっているのか分かりやすいです。これは戦闘で重要ですね。視点をグルグル回すと音の出どころもぐるぐる変わります。プレイヤースキルが高まるかな(苦笑)

長時間のプレイでは装着感が気になりますが最初、側圧が強いなと思ったのですが、これくらいなら良いかと思いました。側圧は強いのですがしっかりホールドされている感もあって何より音が良く聞こえるのが良いです。後は夏場で蒸れたり、熱くならないかですが今は12月なので寒くてよく分かりませんでした。

■音漏れについて

後は音漏れですがこれは開放型なので仕方ないですね。周りに音の配慮が必要な方は実際にお店に行って確かめてみるのをお勧めします。

■ゲームで使えそうか?

総括するとHD660Sでwitcher3は楽しめると思います。久々にゲラルドになった気分です。(イメージは渋くてウィットがあるおじさん)ヘッドホンは重要だなと改めて思いました。最初のチュートリアルが終わって最初の物語りが始まりましたが、以前プレイした時から時間がたっているので新鮮な気分でスタート出来ました。時間がかかりそうですが・・・うーん。

■ぼっち・ざ・ろっくを視聴する!

次はアニメですが今、旬のぼっち・ざ・ろっくです。これはギターとか演奏が出てくるお話なのでレビューに入れてみました。

そうそう忘れていましたがFiiO K7で色々聴いて見よう!という事でこちらのレビューもK7で聴いています。ぼっち・ざ・ろっく12話ですがsennheiser HD555とHD660Sで聴き比べしています。

ボーカルやギターが楽しめるのはHD555、全体的な楽器の鳴り方や雰囲気の出し方はHD660Sがいいかな。HD660Sは効果音とかも良く出るのでそっちに気が行ってアニメに集中できませんでした。(笑)

■HD660Sをバランス接続で聴いて見る

HD555はFiiO K7のアンバランス接続で聴いているのですがバランス接続のような音の分離の良さがありますね。出来のいいアンバランス接続はバランス接続に引けを取らないかもしれない思いました。回路的には同じものを2回路ですからアンバランスの方がシンプルです。この辺はどうなんでしょうね。

それにしてもぼっち・ざ・ろっくはこれで終わりなんでしょうか??いい感じで終わりましたが。ここで一言感想です。きたきた~ん!(これが言いたかった)

■総括

HD660Sはボーカルなどの肉声は存在感があるなぁと思いました。ボーカルが近い、そこで歌っているような感じが良く出ると思いました。演奏しているという雰囲気を出すのがうまく聞かせ所も多いと思います。このゼンハイザーお得意の開放型の自然な音場感、ふわーっと広がる感じが好きなんですよねー。まだまだ色々聴いて見ないと良さは語れないですが今後もHD660Sは使っていきたい実力のあるヘッドホンだと思います。

音に関する欠点があるとしたら楽しめるかどうかという点ですが、これは優等生という意味で欠点らしい欠点が見当たらないという感じです。それからモニター的な性格も持ち合わせているので良くも悪くもソースの音の良しあしも出てしまう所です。

HD555はソースが良くても悪くてもそれなりにHD555の良さが出てカバーしてしまうようなところがあると思います。ですが私はHD660SもHD555もそれぞれの個性が気に入っています。流石に定番モデルだけのことはあると思いました。買って良かったと思います!!最後までお読みいただきありがとうございました!

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後継機種のHD660S2が出ていますのでこっちも安くなるかもしれませんね。

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。