iFi audio iPower IIのような低ノイズACアダプターを使っているとそれを差し込んでいる電源タップも気になってきました。今まではパナソニックさんの一般的な電源タップとか机に付属している電源タップから電源を取ってきました。オーディオ用の電源タップがあるのですが今まで試していませんでした。そこでACアダプターの接続用にオーディオ用の電源タップを使って見ようと思います。さあ、音的にはどうなるんでしょうか。実績がありそうな電源タップという事で購入したのが、はい、こちら!

FURMAN ファーマン パワー・ディストリビューター ブラック SS-6Bです!

電源タップですね。ファーマンというメーカーは電源タップなどでメジャーなメーカーのようです。見た目ごついですね。ケーブル太いし・・・。所有欲というのでしょうか。音を聴く前から何か満足感があります。良いなこれ。もう買って良かった気がしてきた!

■FURMAN パワー・ディストリビューター SS-6Bを開梱する

さて、少し時間をさかのぼってFURMAN SS-6Bを開梱してみましょう。

6口のタップという事で自宅の据え置きオーディオの電源としては結構拡張性があります。オーディオ用の機器はこちらの電源タップからとってその他の関係ない機器の電源は別口からとってみることにします。

裏の箱書きです。それによるとACからくるノイズをカットするフィルターが入っているようです。100KHzから1MHzで-20dBということですので電圧比で1/10くらいの減衰量です。その為、ある程度効果がありそうです。

筐体もごついですが、ケーブルも太い。14AWG と書いてあります。4.5Mあるという事ですので自室には十分な長さです。・・・というより長すぎる。もし、不要ならカットして使用しようかなぁ。

一応スペックを記載しておきますね。サーキットブレーカーが付いているので不測の事態にも対応できそう。後、重量が1.25Kgあるので結構重いです。音的には良い方に行くかもしれません。しかしこの電源タップ、結構売れているようですね。需要があるようです。オーディオ用の需要なんだろうか・・・。

【後日談】そうそう、言い忘れていましたが注意すべき点として差込口が3pinでGND付きであるという事です。その為、2pinのコンセントに差し込むときは3pin-2pinのコンセント変換プラグが別途必要になります。私は既に手持ちで持っていましたのでそちらを使用しました。

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製品概要

ステージ、スタジオ、ツアー、ホームユースなど幅広い環境の電源をクリーンにします。
ブラックボディはメタル製で、ツアーにも耐える耐久性があります。
内蔵サージフィルターとEMI/RFIフィルターが電源環境を改善します。

  • 内蔵サージフィルター:
    • 落雷などが原因で突発的に発生する高電圧から機器を保護します。
  • EMI/RFIフィルター:
    • 電磁波、電波が原因のノイズを削減します。
  • サーキットブレーカー
    • 過電流発生時に動作する15Aサーキットブレーカーです。

特長

  • メタル製で耐久性に優れています。
  • 15ft 電源ケーブル (約4.5m)
  • サーキットブレーカー内蔵ライト付きON/OFFスイッチ
  • EMI/RFI ノイズフィルター

スペック

  • 寸法:235W×85D×45Hmm
  • 重量:1.25kg

■FURMAN パワー・ディストリビューター SS-6Bは音的にはどうなのか

早速、机に付属している電源コンセントをやめて壁からSS-6Bを接続し写真のようにiFi audio iPower IIを差し込んで使用してみます。こうすると壁から机に付属している一般的な電源タップと比較できそうです。音のファーストインプレッションというとアタック音がしっかり出る感じがあるなぁです。こんなんでも変わるんですね。差し込んだ感じですが安定して差しこめる感触があります。しかし、このSS-6Bは7千円以上しますのでコストパフォーマンスから言うとどうなんでしょう。イヤホンや真空管ヘッドホンアンプが買えそうな気もしますが・・・。SS-6Bの良いところは電源タップなので今後も使えるという所です。使いまわしがきくので1台くらい買っておいても良さそうです。

この写真ではiFi audio iPower IIのACアダプターは真空管ヘッドホンアンプの電源に接続しています。また、もう一個口はFiiO K7 DACのスイッチング電源を接続しています。どうやらまずまずの結果でしたので直近はこの電源タップを使用して電源を強化していこうと思います。それにしてもこの電源タップ、中々カッコいい。

■オーディオ用電源タップと一般的な電源タップとの差は何か?

せっかくなので一般的な電源タップとFURMAN SS-6Bとの違いはどこにあるのか、恒例の分解写真で見ていきたいと思います。分解はくれぐれも自己責任でお願いします!

ふたを開けたところです。内部のワイヤーも太いケーブルで接続されています。それからコンセントの所は圧入のようです。アースの接続は半田付けですね。筐体にもアースがとられています。配線周りは良さそうです。

緑色の基板はサージ対策部品とブレーカーが付いているようです。黄色がコンデンサ、白色がブレーカーに見えます。

さて、こちらは時々オーディオの機器の接続にも使用していたPANASONICの電源タップです。

中身は一般的な構造ではないかと思います。どちらも定格容量は15Aです。机の電源タップは分解の仕方が良く分かりませんので分解は諦めました。

ネジが特殊でYの形状でしたのでドライバーセットを購入しました。中身はシンプルな一枚の導体を折り曲げ加工で作成しているようです。しかしこの折り曲げ技術、凄くないでしょうか。

差込口の所は何回も抜き差ししたせいか少し汚れているように見えます。後、勘合で接続しているので接触がゆるくなっています。この辺の接触が悪くなると音的にも良くなさそうに思います。

ただ、この電源タップは完成度が高いと思います。この曲げ加工は凄い。一枚物の銅の板なら接点も少ないし音的には良さそうな気もしますが・・・。まぁ、ノイズ対策は施されていないのでその辺は音に差が出る要因かもしれません。

■低ノイズな電源といえば、バッテリー電源もある!

低ノイズな電源の効果が分かってきたので、やはりバッテリー電源も試して見ようと思います。以前、KOAG HA-S真空管ヘッドホンアンプの時もバッテリーは試したのですがSN感が良くホールの残響音も良く聴き取れるという効果がありました。HA-S用のバッテリーケースはそのままとっておきたいので、今回は新たにバッテリーケースを購入することにしました。はい、こちら!

KAUMO 電池ケース 単3電池×8本 直列 12V電池ボックス ON/OFFスイッチ付き DCプラグφ5.5/2.1mm 電池ホルダーです!

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このバッテリーケース、安価ですが電源スイッチが箱のふたについているので結構便利です。また、デザインもそれなりにコンパクトです。値段が値段なので質感とかはそれなりです。

■バッテリー電源の音は?

単三のバッテリー電源にした理由は前回単一のバッテリー電源にしたときやっぱりかさばるという事で単三にしました。12Vを乾電池で作ろうとすると8本直列に繋ぐ必要があります。以前作成したKOAG HA-S用のバッテリー電源は3Vでしたので2本で済んだのですが8本はさすがに置き場所に困りそうです。

こちらの写真は8本の乾電池を収めたバッテリーケースです。これくらいなら真空管ヘッドホンアンプTUBE-02Jの横にも置けます。

早速、課題曲のほか、いくつか曲を聴いて見ます。バッテリーの音はいいですねー。自然な感じです。ボーカルの色気とかシンセの艶やかさとか良いところが多いです。聴いていて疲れないのもいいです。静けさの中にそっと語り掛けるような女性ボーカルとか特に良さが出ると思います。

バッテリーケースは安価で乾電池を購入すれば聴くことが出来ますので一度聴いて見ることをお勧めします。DC12Vに限らずDC入力のオーディオ機器であればバッテリーケースを選んで電圧を合わせれば聴けるのでバッテリー電源の効果を確認することが出来ます。

バッテリーはノイズが小さいというかスイッチング電源のように何か素子がスイッチしてノイズを発生することがありません。また、ACアダプターのように外来から来たノイズがオーディオ機器に侵入することもありません。クリーンさでいえば最もノイズが小さい電源と言えると思います。

しかし、充電したり交換したりが面倒でずっとメイン電源にはなっていません。それからレギュレーションは余りよくありません。テスターで電圧を測定すると12Vの電圧が11Vくらいに低下しています。

その為、余り消費電流の大きいオーディオ機器に繋ぐと電圧が落ちて聴けないかもしれません。充電機能を付けてレギュレーションをよくするような安定化回路を入れて改良してみたいなー。

バッテリー電源の方はもう少し強化する方法を検討したいと思います。

今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

次回予告!下記を見てね。

電源沼は面白い・・・。中々ネタ切れにならないなー。(苦笑)

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DCコネクタに接続するタイプのノイズフィルターです。

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【後日談】それぞれやったことの詳細は、オーディオの電源を強化しようのpart1~part9のいずれかに書きましたのでそれぞれのページを参考にして見て下さい。一応下記にリンクを貼っておきますね。

ACアダプターから発生するスイッチングノイズに気が付いたことから物語がスタートします。

FiiO K7やその他、ACアダプターから発生するスイッチングノイズをオシロで見てみました。また、対策としてシンプルなノイズフィルターを作成して効果を確認しました。まさかのあの人物もヒアリングをしてくれました。

シンプルな電源に入れるノイズフィルターの定数を変更して音の変化を確認しました。また、市販の電源に入れるノイズフィルターも試しています。

市販の電源に入れるノイズフィルターの使いこなしや音のインプレッションなどを書きました。電源沼楽しー。

ノイズが小さいリニア方式のACアダプターを試して見ました。また、スイッチングノイズをAMラジオで受信して音を聴いてみる実験を行いました。(動画あり)

超ローノイズのACアダプターというiFiさんの電源を試して見ました。音のインプレッションや電源ノイズの波形観測など行っています。

電源ラインの強化という事で電源タップをオーディオグレードに変えてみました。音のインプレッションや一般的な電源タップとの比較で内部を分解して構造を比較をしてみました。

究極の低ノイズ電源といえばバッテリーですね。乾電池によるバッテリー電源の音のインプレッションやLANハブからくるスイッチング電源のノイズを取るとどうなったかなど記事にしました。

今までのオーディオの電源を強化してみようpart1~part8までの総括になります。

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。