さて、嫁のシンプルフィルターの試聴も合わせて総括すると何となく電源ノイズフィルターが音に与える影響が分かってきた感じです。電源のノイズを小さくすることで音が聞き取りやすくなるという効果がありそうです。また、臨場感が増す感じもありますね。その後聴いていて思ったのは小音量の時でも音が良く聴こえるという事です。これはどういう効果なんでしょうね。何というかSN感が良くなる感じです。スイッチング周波数は可視聴領域外の高い周波数のノイズを発生していることが分かりました。スイッチングノイズは結構汚い波形の電流が流れますのでこれが恐らく音を曇らすんでしょう。

しかし、デメリットもありそうです。オーディオではシンプルイズベストという事も多いです。何かを経由したり対策することで音の鮮度というのでしょうか。落ちるところもあるのかなとも思いました。なんというか音の力感が減る感じがあります。良く言うと肩の力が抜けて気楽に聞こえる感じがあります。長時間聴いていても聴き疲れしない感じです。どちらかというと私はあまりにも気合が入った音より、気楽に気持ちよく聞ける音が好きなのでこれは一長一短ですね。

■シンプルフィルターの定数を変更して遊んでみる

この自作フィルターのメリットは定数が変えられることがあるんですが少し定数も変更して影響を見てみようと思います。写真はシンプルフィルターの2組セットで抵抗値を変えています。0.5Ωと12Ωで作成してみました。ノイズカットの効きは抵抗値とコンデンサの内部抵抗の比になるので12Ωの方がノイズが10分の1くらいになる効果があると期待します。

ACアダプターに入れるノイズフィルターを何組か定数を変えて作成しています。組み合わせが沢山あるので遊べますね。しかし・・・結果は!なんと、シンプルなCRフィルターなので特に計算していなかったのですが抵抗を12Ωに大きくしたら電圧が落ちて動作しませんでした。しまった!(苦笑)真空管ヘッドホンアンプFX AUDIO TUBE02Jは0.26Aくらい消費電流があるので3Vくらい落ちてしまいます。何Ω位がいいんでしょうね。その為、このシンプルなフィルターは結構いいですが消費電流が余りにも大きいパワーアンプなどには使えないかなと思います。消費電力が大きくてもいいという方は抵抗の定格電力を上げればいいですけどね。

3Vの電圧降下はちょっと勿体ないので抵抗を1.2Ωにしたシンプルフィルターを作成しました。こちらは電圧降下は0.3V程度に収まるのでこれくらいなら許容できそうです。

抵抗が0.5Ωのフィルターと1.2Ωのフィルターを聴いて見たのですが抵抗を大きくすると音の耳触りが良くなり音もきれいに鳴る感じがあると思います。しかし、音の立ち上がりというか切れは抵抗が小さい方が良さそうに思います。この辺は好みの問題かなと思います。最初は0.5Ω位の方が良いかなと思っていましたが長く聴いていると1.2Ω位の方がイージーに聴ける分良い感じがしてきました。この分だとコンデンサの容量とかも変えると音の変化がありそうです。いっそのこと定数を可変できるようなフィルターでも考えてみようかと思います。もし完成したらこれは遊べそう!

■他にどのような対策があるか調査する

AIさんに聞いて見ましょう。聞き方を工夫してみて総括しました。はい。こちら!

Q.オーディオの電源を強化して音質を良くしたいと思いますが、ノイズを低減して音が良くなりますか?また、ノイズを対策する良い方法があれば具体的に教えてください。

A.オーディオの電源を強化することで、音質が向上することがあります。ただし、ノイズを低減することで音質が向上するとは限りません。ノイズを低減するためには、電源の取り方や周辺環境にも目を配る必要があります。

例えば、デジタル機器とアナログ機器の電源コンセントを分けることで、ノイズを低減することができます。また、フェライトコアを取り付けることで、ノイズを取り除くことができます。フェライトコアは、高周波吸収特性を持つ磁気材料で、ノイズフィルターとして使用されます。ケーブルを二重に巻きつけた方が効果は高いです。ただし、フェライトコアを使用した時のオーディオ機器の再生音については、作り込みや音質的な考慮がされていない場合もあるため、注意が必要です。

以上のような方法がありますが、オーディオの電源に関しては、個人差が大きいため、自分に合った方法を見つける必要があります。

『manotch』むぅ、良い線ついているな。しかし、その内このサイトのノイズ対策がAIの結果に反映されるかもしれん。迂闊なことは言えんなー。(汗)実際、オーディオの歪率で検索するとgoogleのトップに表示されるようになったし。意図してやっているわけではないけどgoogleさんの検索アルゴリズムは分からんね。

CA215さん。カーオーディオ用のメインアンプです。ちょっと命令口調が多い方です。


『CA215さん』それは世の中の役に立つという意味では良いことかもしれないわね。
現にmanotchは参考にしているじゃない。さあ、manotch!ノイズ対策を極めるのよ!
『manotch』そんなこと言ってもノイズ対策は奥が深いんだよー。

■市販の電源ノイズフィルターを使って見る

電源ノイズのフィルターというと先ほど出てきたフェライトコアを使用したものが一般的にありますね。フェライトコアは下記の写真でいうと黄色の丸で囲んだ部分の黒いちくわのような物体です。

このタイプのフェライトコアは電源のラインにパカッと取り付けられるタイプがありますね。

で、実際購入したのがこちら。FX-AUDIOさんの電源ラインフィルターです。これ、TUBE02Jを購入した時に製品一覧を見ていて気が付いたのですが面白そうなアイテムだなと思いました。ちょうどうまいことACアダプターの出力に接続してスイッチングノイズを取るというコンセプトです。接続が簡単なのと基板がむき出しなので後で改造もしやすそうです。ムフフフ。

FX-AUDIO- [ACCESSORY SERIES 005] Petit Susie DC電源ノイズクリーナー・ノイズフィルター 延長ケーブル型 出力プラグ外径5.5mm 内径2.1/2.5mm両対応

先ほど写真に有ったちくわ型のフェライトコアも付いていますね。

ついでにもう一つ購入したのがこちら。2つ基板がありますが左側の方です。これは電源ノイズカットのフィルターというより電解コンデンサをたくさん積んで電源容量アップすることで音をパワフルにするといったコンセプトのようです。こちらも遊べそうなので面白いアイテムだと思いました。

FX-AUDIO- Petit Tank DC電源ノイズクリーナー・バルクキャパシタ 延長ケーブル型 出力プラグ外径5.5mm 内径2.1/2.5mm両対応

こちらはTANKというだけあって電源のエネルギーを貯めるというイメージのネーミングなんでしょうね。

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■Petit Susie DC電源ノイズクリーナーの音のインプレッション

ノイズカットの効果をオシロで試したいところですが、音も早いとこ聴いて見たいという事で早速ファーストインプレッションです。真空管ヘッドホンアンプTUBE-02JのACアダプターの所に経由してPetit Susieを接続して見ます。下の写真でいうと③ヘッドホンアンプと別売ACアダプターの所にスイッチングノイズが乗っているのでその電源ラインの途中に接続しています。

接続はこんな感じでヘッドホンアンプの横において使います。

課題曲は星街すいせいさんのstellar stellarで同じように聴いて見ます。音の方はというと前回作成したシンプルなノイズフィルターに比べると音の勢いが減って滑らかな感じがすると思いました。何というかマイルドなんですよね。この電源フィルターはトロイダルコイルのノイズカットと電解コンデンサのノイズカットと両方入っていてノイズカットの効果はシンプルなノイズフィルターに比べて強力だと思います。ただ、その分メリットとデメリットも強く出るという感じがしました。でも簡単に付け替えて音の変化を楽しめるという点で良いアイテムだと思います。これは色々なオーディオ機器に接続して遊べそうです。ちょっと感心したのはIN-OUTの直流抵抗が低かったことです。テスターで測定したら0.1Ω以下でした。これは中々優秀ですね。色々説明を見てみたら両面ベタでプラスとマイナスを配線しているようです。それでかな。電圧降下が低くなるので結構電流も流せるようです。仕様書を見ると5A(140W)と記載があります。

一応製品仕様を記載しておきますね。

【製品仕様】
ブランド:FX-AUDIO-
シリーズ:ACCESSORY SERIES
製品型番:Petit Susie
製品保証期間:お買上げ日より6ヶ月間
対応電源入力:DC 35V以下 ※交流電源は非対応
最大定格出力電力:140W (35V時 MAX4Aまで)
最大定格出力電流:5A
DCジャック(IN):外径5.5mm 内径2.1mm (センタープラス仕様)
DCプラグ(OUT):外径5.5mm 内径2.1mm/2.5mm両対応 (センタープラス仕様)
ターミナルブロック(出力):芯線直径 最大2.8mmケーブルまで対応
付属品:付属品・説明書無し ※本体のみ(バルク/簡易梱包)
サイズ:幅25.5mm×奥行き98mm×高さ20mm
ケーブル長:約30cm(コネクター部を含む)
重量:43g

今日はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

『NS08Eちゃん』私にもノイズカットフィルターつけてー。
『manotch』ACアダプターのオーディオ機器が多いのであれこれ試していると日が暮れそうだ。面白いけど!

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【後日談】それぞれやったことの詳細は、オーディオの電源を強化しようのpart1~part9のいずれかに書きましたのでそれぞれのページを参考にして見て下さい。一応下記にリンクを貼っておきますね。

ACアダプターから発生するスイッチングノイズに気が付いたことから物語がスタートします。

FiiO K7やその他、ACアダプターから発生するスイッチングノイズをオシロで見てみました。また、対策としてシンプルなノイズフィルターを作成して効果を確認しました。まさかのあの人物もヒアリングをしてくれました。

シンプルな電源に入れるノイズフィルターの定数を変更して音の変化を確認しました。また、市販の電源に入れるノイズフィルターも試しています。

市販の電源に入れるノイズフィルターの使いこなしや音のインプレッションなどを書きました。電源沼楽しー。

ノイズが小さいリニア方式のACアダプターを試して見ました。また、スイッチングノイズをAMラジオで受信して音を聴いてみる実験を行いました。(動画あり)

超ローノイズのACアダプターというiFiさんの電源を試して見ました。音のインプレッションや電源ノイズの波形観測など行っています。

電源ラインの強化という事で電源タップをオーディオグレードに変えてみました。音のインプレッションや一般的な電源タップとの比較で内部を分解して構造を比較をしてみました。

究極の低ノイズ電源といえばバッテリーですね。乾電池によるバッテリー電源の音のインプレッションやLANハブからくるスイッチング電源のノイズを取るとどうなったかなど記事にしました。

今までのオーディオの電源を強化してみようpart1~part8までの総括になります。

By manotch

■自己紹介 manotch まのっち ■職業 以前、オーディオメーカーで回路設計と音質チューニングにたずさわってきました。専門はオーディオ用パワーアンプ、AVアンプ、デジタルアンプ、スイッチング電源など。現在もエンジニアとして仕事をしています。