オーディオ電源強化のお話がここまで続くとは思っていなかったですが、今ある再生系で一通りテストして見たという事で総括したいと思います。残課題もあるなー。
■オーディオの電源強化の方法について列挙する
オーディオの電源強化について纏めたのが下図になります。まだあるかもしれませんが概ね2通りあると思います。一つがA.電力供給能力アップ、もう一つがB.ノイズを減らすです。A.の電源供給能力アップの効果としてはパワー感が出るとか、音に余裕が出るとかあると思います。B.のノイズを減らす、ですがSN感が良くなることにより小さな音まで聞こえるようになる、聴き疲れしない・・・などがあると思います。今まで聞いていたお気に入りの音楽が、あっ、こういう音で鳴っていたんだとか、より自然で綺麗な音で鳴るようになったりとか、変化が分かると嬉しいですね。
それを実現するための手段はオーディオ好きの皆さんも色々やっているようですね。
今回は振り返ってみるとACアダプターのスイッチングノイズを減らす、という事からノイズを減らす方の対策が多かったように思います。

特に如何にノイズを減らすという事は最近のデジタルオーディオでは回路自体がノイズだらけなので重要そうだという事が分かりました。これは趣味の方では今まで殆どやっていなかったので勉強になりました。デジタル回路で音が変わるわけがない・・・と良く聞くのですが、実際やってみると音が変わって困るというのが実情です。テレビのデジタル回路のノイズ対策で画質が変わるというお話をしましたがオーディオも同じですね。
0と1しか信号が無いデジタル回路で音が変わるというのは技術がまだまだ未熟で改善の余地があると思うのです。実際、オーディオも他の技術でもそうなんですが私たちは分かっているようでまだまだ何もわかっていないことが多くあると思います。そこが面白いんですけどね。
■オーディオの電源強化の対策をまとめる
対策はあれこれやっていると何をやったか分からなくなるので再生系と対策をまとめてみました。皆さんの参考になるかもしれませんが必ずしも同じ結果になるとは限らないと思います。今回は課題曲と他何曲かを聴いて、より小さな音が聞こえるようになるとか臨場感が良くなるといったノイズ対策の効果があったと思う方向を選択しました。

それぞれやったことの詳細は、オーディオの電源を強化しようのpart1~part9のいずれかに書きましたのでそれぞれのページを参考にして見て下さい。一応下記にリンクを貼っておきますね。
ACアダプターから発生するスイッチングノイズに気が付いたことから物語がスタートします。
FiiO K7やその他、ACアダプターから発生するスイッチングノイズをオシロで見てみました。また、対策としてシンプルなノイズフィルターを作成して効果を確認しました。まさかのあの人物もヒアリングをしてくれました。
シンプルな電源に入れるノイズフィルターの定数を変更して音の変化を確認しました。また、市販の電源に入れるノイズフィルターも試しています。
市販の電源に入れるノイズフィルターの使いこなしや音のインプレッションなどを書きました。電源沼楽しー。
ノイズが小さいリニア方式のACアダプターを試して見ました。また、スイッチングノイズをAMラジオで受信して音を聴いてみる実験を行いました。(動画あり)
超ローノイズのACアダプターというiFiさんの電源を試して見ました。音のインプレッションや電源ノイズの波形観測など行っています。
電源ラインの強化という事で電源タップをオーディオグレードに変えてみました。音のインプレッションや一般的な電源タップとの比較で内部を分解して構造を比較をしてみました。
究極の低ノイズ電源といえばバッテリーですね。乾電池によるバッテリー電源の音のインプレッションやLANハブからくるスイッチング電源のノイズを取るとどうなったかなど記事にしました。
今までのオーディオの電源を強化してみようpart1~part8までの総括になります。最終回。といってもまだ一週目。また、どこかで会いましょう。
【後日談】その後、電源強化のお話再開。2週目part9~part18までになります。主にPCオーディオ電源強化編です。かなり突っ込んだ話になっていますがPCの電源強化もやりがいありますよー。
■オーディオ電源強化の残課題について
忘れそうなのでちょっとメモ書きです。こちらは一般のコンセント口からテスター棒を差し込んで測定した電源波形です。歪んでますねー。見なきゃよかった。(苦笑)

電源波形が汚いのは住宅の電源事情によるところが大きそうに思います。配線が長くなると電圧が落ちたり、繋いでいる機器が多いと突入電流のようなピークのある電流が流れて電源波形がひずみます。音との関連もあります。この場合、クリーン電源など電源波形をきれい=低ノイズにする機器があります。こちらは今回未着手です。

こちらは電源ラインに入れるEMIフィルターの実験です。フォロワーさんにパーツを教えていただいたのですが未消化ですね。EMIフィルのビーズは1MHzくらいの周波数帯で数十Ω程度の抵抗を持ちますのでノイズ低減の効きは良さそうに思いました。この辺は、きちんとLT SPICEなど使ってフィルター特性を見ながら設計してみたいですね。しかし時間が無かった。

フィルムコンデンサと無誘導セメント抵抗。こちらはシンプルノイズフィルター用に用意しました。最初に作ったのが電解コンデンサとメタルクラッド抵抗の組み合わせだったので、部品を変えることで音がどう変わるかなーと思ったのですが積みゲーと化しています。こちらはまた実験できる機会がありそうかな。まー音が変わるのは確かです。フィルムコンと電解コンを組み合わせたりとなかなかのボリュームがありそうです。

PLC(電源ラインを経由してインターネットのデータをやりとりする方式)を使用してリビングから自室までインターネットの回線を引っ張っていたのですが電源ラインにノイズ(インターネットのデータですが)が乗るのは良くないかもなーという事でWIFIに切り替えてみようと思いましたがWIFIの電波が弱くてスピードが出ないという事で中継器を購入してみました。PLCは少し耳触りが悪い所があるように思いました。しかし、WIFIもスピードが安定せず結論はまだ出ていないですね。
■最後に
電源強化は広範囲にわたる対策があり、まだまだやることは多そうです。振り返って音楽を聴いて見るとノイズ対策の効果があってよかったなーと思います。オーディオはやっぱり面白いです。シンビジウムー富士葵さんの曲を聴いて見ます。ボーカルはやっぱりよくなったと思いますね。ボーカルが近くなり、耳触りが良くなり、自然な歌声に聴こえます。
そして音場が広がって見通しが良くなりました。デジタルっぽい音ってあるんでしょうね。ノイズが含まれていてそれが音に影響が出ている感じです。それがノイズが無くなることで本来の音楽の良さに気が付けるようになるようです。以前聴いた曲も引っ張り出して聴いて見たいと思います。
オーディオの電源を強化してみよう完結(1周目)。最後までお読みいただきありがとうございました。
ここまでの電源対策です。色々やったなぁ。






この辺は市販の電源に入れるノイズフィルターです。比較的安価なのでチャレンジはしやすいと思います。後は音の好みでしょうね。入れることは一長一短あると思います。
課題曲にした星街すいせいさんのSTELLAR-STELLARです。綺麗な歌声と広がりのある音場感、多彩なシンセサイザーの音色、聴きどころが多い曲です。

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